長い長い寒気と雨が明け、晴天と温かさが訪れ、桜の花びらが舞うようになった清明の初候「玄鳥至(つばめきたる)」。燕は都会の空には見当たりませんでした。見上げた先には何もいなかった、ってわけですね。もう人間の営みに愛想をつかしてしまったのでしょうか。まあ、燕も生きているわけですから、各々が生存できる環境を今日も飛び交っているところでしょう。
そしてその清明の次候は、これまた鳥にちなんだ候ですね。そういえば最近eco検定で学んだのですが、大気の循環は地表の熱で温まった大気を熱気球のように空に押し上げ、そして対流圏上空で冷えた空気が下りてくる、といった流れを地球規模で行うことで、地球全体の寒暖差を調整してるんだとか。鳥が渡るのも、その大気の循環と何か関係があるんでしょうか。気温というのもまた生命が生存していくのには欠かせない環境ですし、燕は暖かい空気を求めて春に日本にやってきて、逆に雁は冷たい空気を欲するから春にはこの地を去る、のかもしれません。
由来
「玄鳥至」の燕とは反対に、日本で越冬した鳥の雁が北国へ帰る頃。隊列を組み、飛び去ります。
大友育美「七十二候の食薬レシピ」P34
雁ってカモの仲間、でしたね。鴨より大きく白鳥より小さい一群の総称らしいですが。同じく鳥の候ですが、今度は日本を去り、北国へと旅立っていくのにちなんでいるのですね。
春という季節が、今の人間社会だと出会い、そして別れがつきものですから、そう考えると出逢いの候であった玄鳥至のように、別れの候があるのもまた必然なのかもしれませんね。当時の人たちも春にそのような慣習があったのでしょうか。そんな人間の営みを、自由に空を舞う取りに重ねたりする。鳥が飛び、世界を渡るのもまた、今の勉強を考えると地球の営みの一つであり、大気の循環と共に飛び立った先の生態系にも循環の一つとなっているのかもしれないと考えると、色々な想像を掻き立てられるし、改めて自然の奥深さを感じるなって思います。学べば学ぶほど、地球自然というものの営み、その中で循環の役割を果たしている微生物、植物、動物、原生生物などのかけがえのなさを感じずにはいられないので。自由に飛び立てて、色々な場所でその生態系の一つとして羽根を休ませる鳥たちは、ある意味では地球の生命の運び屋みたいなものなのかもしれません。
話がそれましたが、雁で思い出すのは小学校の国語の授業で猟師のじいさんとの奮闘記みたいなお話があった気がします。内容はあまり覚えてませんが。ギャグじゃないトムとジェリーみたいな感じだったんでしょうか。
健康への影響
よく眠れなかったり、不安を感じやすくなったりするかも。それは、この時季に「肝」の働きが過剰になりがちだからです。「肝」は、怒りを制御しストレスを受け止める役目を担い、精神面や情緒と関係します。また、必要な「血」や「気」を消耗し、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなることも一因。
大友育美「七十二候の食薬レシピ」P34
なんかこの時期の健康への影響って、どれも結果自体は交感神経と副交感神経のバランスが崩れて気分が沈みやすいとかな気がしてきましたね。漢方自体がそういった心の不調みたいなのメインだからなんでしょうか。不調の内容が大体神経の乱れで気落ち、のように思えます。理由も肝臓に負荷がかかり過ぎて他の身体の機関に十分な指示が行かなくて不調になり…ってパターンですし。
なんか最近引用書籍の内容が割とパターン化してきた気がしますし、もう一冊位七十二候関連の書籍探してみますかなあ。
食薬
さつまいも
「気」を補って胃腸を活発にし、精神的に弱った時の気疲れを改善するとされます。また、豊富な食物繊維や、便を柔らかくする成分により、便秘解消の効果も期待できます。
黒ゴマ
セロトニンの材料のトリプトファンが豊富。さつまいもなど、ビタミンB6を含む食薬と組み合わせると、効率よくセロトニンが合成されます。滋養強壮効果もあり、六腑の「腸」を潤す作用で便秘の改善にもよいとされます。
大友育美「七十二候の食薬レシピ」P34

サツマイモと黒ゴマ。これはもう黄金コンビと言ってもいいくらいにはなじみ深い組み合わせですね。有名どころだと大学芋なんかでよく一緒に食べるものになります。サツマイモと言えば、最近浅煎りコーヒーのフードペアリングにうってつけなフレッシュフルーツタルトづくりに凝っているのですが、そのタルトのダマンドのベースにサツマイモをよく使っています。カボチャやアボカドがベースとなり、そのアソートにサツマイモを添える、って感じですね。甘味と舌触りとコクのバランスを考え今色々と試行錯誤中です。ゴマに含まれるトリプトファンを調べたら(出典:八訂食品成分表2024(女子栄養大学出版部))、100g中360㎎でした。流石に多いですね。ゴマ自体栄養価豊富な食材なのはもう周知の事実ですし。サツマイモも不溶性食物繊維豊富ですから、芋の中では優先して取りたいものかもしれません。甘いから取りやすいですし。

ということで、そのサツマイモに加え、焼きナスと酒蒸しした小松菜に、吸い口として黒ゴマをトッピングした味噌汁を作りました。実際味噌はサツマイモの甘さもちゃんと受け止めてくれます。本当にあったけえです。野菜ゴロゴロな味噌汁になりましたが、これで実際野菜は芋除いても150gは摂れます。芋入れたら250gってところでしょうか。今は野菜、350gくらいが目安らしいので、もし野菜が不足してるって思った方は、とりあえず味噌汁に入れてみるだけでもだいぶ変わってきますよ。実際最近安定して350g行けてるので、またこの間みたいなセルフ臨床実験で、1週間野菜350gレポートとかやってみようかな。その実体験から導き出すことで野菜350gメソッドを確立しやすくなるだろうし。
ということで、この時季はサツマイモと黒ゴマのような食物繊維、トリプトファンを積極的に摂取していきましょう。セロトニンについてはまだ勉強不足なので、栄養学ももうちょいちょいやっていきたいですね。
