本日から、芒種の次候「腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)」が始まります。本当に久しぶりに候名だけではどんな意味なのか初見ではピンとこない候が来ましたね。草が蛍になる?いやいやまさかそんなおとぎ話みたいな。
どうやら、昔の人は、腐りかけた草の下にいた蛍のさなぎが孵化し、成虫が光を放つ光景を見て、「腐った草が蒸れ、蛍に変化した」と考えて、この候名を付けたそうです。人間が鶴になったり亀が海底に歳を作っていたりするおとぎ話が色々あることを考えると、実際にそのように考えても不思議ではない、ってところですね。
とはいえ、今蛍が飛び交う場所ってどのくらい残っているのでしょうか。少なくとも都心にはまず見かけないなあと思ったりしますね。里山とかにはいたりするのでしょうか。どうやらわたしの住んでいる市だと、指定の緑地に蛍の発見報告があるそうな。うーむもしまだいたら今週末辺り見に行ってみようかな。どうやって帰るかは置いておくとして。
ちなみに、蛍が小川で光を放つ光景を楽しむことを「蛍狩り」というそうです。ただ見ているだけなのに狩り、というのも中々不思議な響きですね。とはいえ、光を放った蛍の成虫は、羽化してから1週間ほどしか活きられないと言います。そんな短い命を鑑賞し、自らの精神的な満足感を得る、という意味では確かに狩っているかもしれません。しかし一週間とは蝉よりも短いですね。「恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす」という言葉がありますが、あれは寿命の短さを言っていたのですな。
この時期に美味しい野菜はメロン。甜瓜ともいうようです。そしてこれもまたスイカ同様野菜の仲間です。尚アボカドは果物らしいです。そんなメロンですが、ブドウ糖や果糖といった単糖類が豊富なので、吸収が非常に速いのが特徴。口にした瞬間に非常に強い甘味が出るのも納得ですね。そしてとんでもない高級品。安く売ってたらラッキーです。流石のわたしもおいそれと手を出せません。今は健康で文化的な最低限度の生活をするので精一杯ですから。
そしてこの時期、スーパーには青梅などの梅が並びます。これらをあく抜きして氷砂糖やリキュールと一緒に瓶詰めして漬け込んだ梅酒は美味しいですね。わたしも去年はふるさと納税の返礼品で梅干しと一緒に作ったものです。今年は……余裕があったら。梅干しは大好きなのですが。
しかし蛍に甜瓜に梅と、随分と鮮やかな色の丸い何かに縁のある候ですね、腐草為螢というのは。
ヴィーガンスイーツ講座に行って来た話
そして今日は、G-veggieさん主催の「オーガニック・ヴィーガンスイーツマスター認定講座」に行ってまいりました。
行こうと思った経緯としては、わたしは将来店をやっていくために今毎週ヴィーガンスイーツ作りにチャレンジし続けているところですが、それに限界を感じたため、プロの知見を得たい、というのが端的な理由です。
それと、結局今やってるのって、レシピ本をなぞっているものがほとんどで、そこをどうアレンジすれば、応用が利くのかなどの基礎理論が結局見についていないというのも大きかったです。
そこでヴィーガンのスイーツに関する基礎的な理論を身に着け、今後応用していくことで、脱レシピなぞりを図ろう、というのが今回の目的でした。
結論だけ言うと、その目論見は達成できそうです。
自分が限界を感じていた最たる理由もわかりました。それはレシピをなぞれば、確かに調理という技術果てに馴染んでいき、自分のものになっていきます。だからそれは重要です。
しかし、ただなぞってるだけでは、応用が利きません。それは、レシピにある素材一つ一つが一体どのような味・食感・香りを出すのか、そして完成品に近づけるためにどのような役割を持つのか、といったものを理解していなかったからです。
今回の講習で、スタンダードなスイーツからヴィーガンスイーツへ置き換えるにあたって、動物性の食材が出していた味を植物性で出すには、それぞれがどのような役割を担っていたのかを知り、そして植物性でどんな味を出したいのか、それを実現するにはどの食材が適しているか、などを知ることが大事ということでした。
ヴィーガンスイーツにおける糖類のメインは未精製の甜菜糖かキビ糖(黒糖)ですが、それだけではやはり味はぼやけてしまいます。それくらいにやさしい味わいなのです。だからこそ、甘味料はもう一種類以上使うことで、動物性に負けない濃厚な甘みが出せる、その一種類はどんな甘さにしたいかで選び、何度も試行錯誤していくことで、自分にとって「最高の逸品」に近づけていくことが大事、とのこと。知識の取得と絶え間ない試行錯誤、そしてその試行の記録が大事だと感じました。つまりはレシピノートです、これを記録して自分だけのレシピノートを作るのです。
そしてもう一つ、眼からうろこだったのが、スイーツのおいしさを決める非常に重要な位置を占めるのは、実は「塩」だということ。スイカに塩をかけて食べるのは結構有名ですが、あれはスイカの甘みを出すために塩を使っている、つまりは素材の甘みを引き出し、上質な甘みに変えていくそうで。塩は質も加減も両方大事。気持ちちょっとかけるだけでは無意味で、味見をしつつしょっぱくなるかも、という直前で留めるのが大事なんだとか。ちなみに質の方は国策で作られた質の悪い精製塩はまずダメ、ミネラルが皆無で味も健康面も全く駄目だと今日唯一のボロクソな評定でした。基本海水だけで作られていて平窯で作られていて、文明から遠くの海で作られたものがいいんだそうで。その「味見しながら」というのが、卵使うと難しいけど、ヴィーガンスイーツの場合は基本的にメープルシロップや豆乳、菜種油で卵やバターの味やコクを再現するので、そこに塩をかけて塩加減を調整する関係で、味見しながら加減を見ることができる、というところが明確な強みという話がありました。その辺、全く意識していなかったから本当にこれは大きい、と思いました。もう今から試したい気分です。
他にも、油は菜種油で圧搾法のものだったりとか、砂糖は含蜜糖である未精製の甜菜糖やキビ糖、黒糖がいいなど、素材選びの話も大きかったです。油は本当に値段で選んでましたから。
G-veggieさんの講座は今後もお金に余裕出来たら受けたいですね。まずは自分で色々試してみたいです、今日得たことを。
